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温暖化ガス排出権取引って何?

2018/07/05

haishutsukentorihiki

温暖化ガス排出権取引という言葉が、最近ニュースなどで盛んに取り上げられるようになっています。温暖化ガス排出権取引とは簡単に言うと、CO2の削減目標値を基準に、超過したり不足した分を市場で取引するという仕組みのことです。世界全体のCO2の総排出量を減らすために考え出されたこの温暖化ガス排出権取引について、詳しく説明していきます。

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温暖化ガス排出権取引とは何か

温暖化ガス排出権取引とはそもそも、地球温暖化の原因と言われるCO2の総排出量を削減する方法の一つとして、1997年の京都議定書の中で規定された仕組みです。まず温暖化ガス排出権取引を行う前提として、国や企業別に定められた排出枠を決めます。その排出枠を超過して排出してしまった国や企業が、排出枠を余らせた国や企業から排出権を購入します。これを温暖化ガス排出権取引といいます。この温暖化ガス排出権取引制度によって、排出枠を売って利益を得るためにより排出量を減らそうとする国や企業が増えれば、世界全体のCO2排出量も減るだろうという目論見が、温暖化ガス排出権取引創設の背景にあります。しかし、お金がある国や企業が自分の国や企業のCO2削減努力を怠り、排出権購入で解決しようとするのではないかなど、温暖化ガス排出権取引の効果を疑問視する声も多いのが現状です。また、排出枠の決め方によって簡単に排出枠内に収められる国や企業と、多くの努力とコストをかけなければならない国や企業の間に不平等が生じるといった問題も温暖化ガス排出権取引制度には指摘されています。

日本における温暖化ガス排出権取引に対する取り組み

EUでは既に2005年から本格的な温暖化ガス排出権取引が開始されていますが、日本では産業界などの国際競争力低下への懸念から反対の声もあり、これまでは試験的な自主参加型温暖化ガス排出権取引(参加企業は223社)に止まり、本格的な導入は遅れていました。ようやく2008年秋から、国内でも本格的な温暖化ガス排出権取引が試行されることになりました。それに先駆けて東京都では2008年6月に成立した大規模事業所に対するCO2削減義務化の条例案の中で、事業所間の温暖化ガス排出権取引が出来る制度が盛り込まれました。都の温暖化ガス排出権取引制度は前述のEUの制度が元になっています。しかし、EUの温暖化ガス排出権取引制度は事業者に対する排出量の割り当てが甘かったことから十分な成果が上げられなかったと言われています。そのためEUでは2013年から排出枠を公開入札で購入するオークション方式に切り替える方針です。都や国も今後実効性のある温暖化ガス排出権取引制度を構築していくことが求められていると言えるでしょう。

温暖化ガス排出権取引についてのまとめ

以上、温暖化ガス排出権取引について簡単にまとめてみました。温暖化ガス排出権取引は、上にも書いたように問題点も多数指摘されている制度です。温暖化ガス排出権取引はCO2削減のための決定打ではなく、あくまで補助的な方法だということを肝に銘じるべきです。CO2削減を本当に実現させるためには、温暖化ガス排出権取引だけではなく、クリーンエネルギーの開発や一人ひとりの環境に対する意識向上など様々な方策を複合して行っていく必要があることを我々は認識しなければならないでしょう。

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